蜂窩織炎(ほうかしきえん)とは?
「蜂窩織炎」という名前、少し難しいですよね。
漢字を分解すると、「蜂(はち)の巣(窩)のような構造(織)をしている皮膚の深いところに起きた炎症」という意味になります。
一言でいうと、「皮膚の深い層に細菌が入り込んで、広範囲に化膿してしまう感染症」のことです。
1. どんな状態になるの?(主な症状)
まずは見た目と体感の特徴です。
- 赤く腫れる: 虫刺されよりもずっと広く、ぼんやりと赤みが広がります。
- 熱感(ねつかん): その部分を触ると、驚くほど熱を持っています。
- 痛み: ズキズキとした痛みや、押すと強い痛み(圧痛)があります。
- 境界が不明瞭: 「ここからここまでが赤い」とはっきりせず、ジワジワと周囲に広がっていくのが特徴です。
- 全身症状: ひどくなると、高熱、寒気(悪寒)、だるさが出ることがあります。
2. なぜ起きるの?(原因)
皮膚のバリアが壊れた場所から、普段は外にいる「黄色ブドウ球菌」などの細菌が、皮膚の奥(皮下組織)に侵入することで起きます。
きっかけになりやすいもの:
- 小さなキズ: 切り傷、擦り傷、ささくれ。
- 足のトラブル: 水虫(指の間のふやけた傷)は非常に多い侵入口です。
- その他: 虫刺され、湿疹をかき壊した跡、深爪など。
意外な落とし穴
「え、こんな小さな傷から?」と思うような目立たない傷口からでも菌は入ります。また、足がむくみやすい方は、細菌が繁殖しやすいため注意が必要です。
3. どうやって治すの?(治療法)
基本的には「抗生剤(抗菌薬)」の投与がメインです。
- 飲み薬: 軽症〜中等症の場合は、数日間から2週間ほど抗生剤を服用します。
- 点滴: 炎症が強い、または熱がある場合は、入院や通院で点滴を行います。
- 安静と冷却: 患部を心臓より高い位置に保ち、冷やすことで痛みや腫れを和らげます。
4. 放っておくとどうなる?(注意点)
蜂窩織炎は「ただの皮膚炎」と甘く見てはいけません。
- リンパ管炎: 赤い筋が腕や足に走り、近くのリンパ節が腫れることがあります。
- 敗血症: 細菌が血液に乗って全身に回ってしまうと、命に関わる重症になるリスクがあります。
- 壊死性筋膜炎: 極めて稀ですが、組織が死んでしまう深刻な状態に進行することもあります。
アドバイス
もし、ご自身や身近な方で「足が異常に赤く腫れていて、熱を持っている」という症状があれば、早めに「皮膚科」を受診してください。(夜間や休日の場合は内科でも診てもらえます)。
家でできる応急処置:
- 冷やす: 氷嚢などで冷やすと楽になります。
- 高く上げる: 足ならクッションの上に乗せるなどして、血流の渋滞を防ぎます。
- 安静: 動き回ると菌が回りやすくなるため、無理は禁物です。
蜂窩織炎も「早めの抗生剤」が完治への最短ルートです。


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