抑肝散(よくかんさん)は、漢方薬の一種で、主に精神的な症状や神経の過敏さを和らげるために使用されます。抑肝散は、中国の古典医学に基づいて作られ、もともとは「肝気鬱結(かんきうっけつ)」という、ストレスや感情の抑圧によって生じるとされる症状を治療するための薬です。
主要な効能:
- 神経の興奮を抑える
- イライラや不安を和らげる
- 眠りを改善する
主な使用例:
- 子供の夜泣きやかんしゃく
- 認知症に伴う行動・心理症状(BPSD)の改善
- 更年期障害や自律神経失調症による不調
構成生薬:
抑肝散は、複数の生薬が組み合わさって作られています。代表的な生薬には以下のようなものがあります。
- 柴胡(さいこ)
- 当帰(とうき)
- 川芎(せんきゅう)
- 白朮(びゃくじゅつ)
- 茯苓(ぶくりょう)
- 釣藤鈎(ちょうとうこう)
- 甘草(かんぞう)
これらの生薬が協力して作用し、精神的な緊張を緩和し、全体的なバランスを整えます。抑肝散は、特にストレスや不安、緊張などによる症状を軽減するのに効果があるとされています。
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