序章:なぜ日本人は戦争の本質を理解できないのか
- 戦争は「経済活動の延長」であり、「政治の手段の一つ」である。
- 日本人は「戦争=悪」という単純なイメージを刷り込まれ、戦争の本質を理解していない。
- 国際政治の世界では、「戦争は利益のために行われる」という現実を直視しなければならない。
第1章:戦争はなぜ起こるのか
- 国家は 「軍事力」「経済力」「情報戦」 の三要素で生存競争をしている。
- 戦争は主に「経済的理由」や「地政学的要因」によって発生する。
- 例えば、アメリカは常に軍産複合体(軍需産業)と結びついており、戦争を通じて利益を得ている。
- 歴史的に見ても、戦争は「軍需産業」と「金融資本」が推進してきた。
第2章:日本は戦争に巻き込まれる運命なのか
- 日本は「地政学的に」戦争に巻き込まれやすい立場にある。
- 太平洋戦争の際も、日本はアメリカの戦略的計算の中で動かされていた。
- 現在も、中国・アメリカ・ロシアといった大国のパワーバランスの中で、日本は「駒」として利用される危険性がある。
- 特に 「集団的自衛権」 や 「米軍基地」 の問題を通じ、日本は意図せず戦争に関与させられる可能性がある。
第3章:戦争を操る「洗脳」のメカニズム
- メディアは「戦争プロパガンダ」の道具であり、国民を誘導する。
- 日本のメディアもアメリカの影響を強く受けており、「正しい戦争」「悪い戦争」という構図を作り出している。
- 教育や報道によって、日本人は「平和ボケ」し、戦争の本質を考えなくなっている。
- 過去の戦争に関する「歴史認識」も、実際には勝者による情報操作の影響を受けている。
第4章:アメリカが仕掛ける戦争の戦略
アメリカに従属し続ける限り、日本は独自の防衛戦略を持つことができない。
アメリカは 「代理戦争」 や 「経済制裁」 を駆使して、直接戦わずに敵国を追い詰める。
例えば、イラク戦争やウクライナ紛争も、アメリカの利益のために仕組まれた面がある。
日本は米軍の軍事戦略の一環として、自衛隊を利用される可能性が高い。
- 戦争は利益を生むビジネスであり、銀行家・金融機関が中心的な役割を果たしている。
- 明治維新は、日本が国際金融資本の支配下に組み込まれる大きな転換点だった。
- 第二次世界大戦を含め、日本は「戦争に巻き込まれた」のではなく「意図的に関与させられた」。
- 現代の戦争も、金融資本によって仕組まれている。
1. 銀行家・金融機関・FRBの役割
本書では、戦争の本質を「銀行家や金融機関の利益のために仕組まれるもの」として解説している。特に、FRB(Federal Reserve Board)が果たす役割について詳述している。
FRBと国際金融資本
- FRBは1913年に設立され、米国政府ではなく、民間の銀行家たちが所有する中央銀行である。
- 設立の背後にはロスチャイルド家、ロックフェラー家、JPモルガンなどの巨大金融資本が関わっている。
- FRBは米ドルの発行権を持ち、政府にお金を貸し出すことで莫大な利息収入を得る。
- 戦争が起こるたびに、政府はFRBから資金を借り、軍需産業が活発化し、金融資本家は巨額の利益を得る。
戦争と銀行家の関係
- 戦争を起こすことで国家は負債を抱える → FRBや国際銀行家が融資を行う → その利子で莫大な利益を得る。
- FRBだけでなく、IMFや世界銀行も戦争後の復興事業を支配し、経済をコントロールする。
- 例えば、第一次・第二次世界大戦、ベトナム戦争、イラク戦争などは、金融資本の利益のために仕組まれたものだった。
- 戦争によって国民は税金を搾り取られ、軍需産業と金融機関が儲かる仕組みになっている。
2. 日本が巻き込まれた戦争の実態
日露戦争(1904-1905)と国際金融資本
- 日本が戦費をまかなうために、ニューヨークやロンドンの銀行家(ロスチャイルド家など)から借金をした。
- その結果、日本は国際金融資本に依存する形になり、財政も大きく圧迫された。
- 日本は戦争に勝利したが、経済的には金融資本家が利益を得ただけで、日本は負債に苦しんだ。
第二次世界大戦と金融資本
- 日本は経済制裁(ABCD包囲網)を受け、戦争を余儀なくされたが、これは意図的に仕組まれたものだった。
- 戦後、日本はGHQの支配下に置かれ、米国の金融資本に従属する形になった。
- 日本の経済復興は、米国の金融機関の利益にかなう形で進められた。
3. 明治維新と国際金融資本の関与
明治維新の裏側
- 明治維新は単なる「国内の変革」ではなく、国際金融資本の介入によって引き起こされた革命だった。
- ロスチャイルド家や英国の金融資本は、倒幕派(薩摩・長州)を支援し、幕府を打倒させた。
- その見返りに、日本は欧米の金融システムを導入し、最終的に国際金融資本に従属する道をたどった。
明治政府と中央銀行
- 明治政府は英国式の中央銀行制度を導入し、日本銀行(1882年)を設立。
- これにより、日本の通貨発行権が管理され、金融資本家の影響下に置かれた。
- 結果として、日本は国際金融資本に組み込まれ、戦争の道を歩まされることになった。
結論
本書の核心的なメッセージは、「戦争は国家間の争いではなく、国際金融資本によって仕組まれたビジネスである」という点にある。特に、日本は日露戦争や明治維新を経て、国際金融資本の支配下に組み込まれ、以降の戦争にも巻き込まれた。FRBを中心とした銀行家・金融機関は、戦争を操り、世界を支配する手段として利用している。
著者は、「日本人はこの真実を知らされていない」と指摘し、日本が今後どのようにして自立するかが問われていると警鐘を鳴らしている。
『日本人だけが知らない戦争論 』苫米地英人(著)
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