漢方では季節と病気との間には密接な関係があるとされています。これは現代医学でも認められています。
例えば、秋には胃・十二指腸潰瘍が多発しますし、冬には神経痛や腰痛・脳卒中が多くなります。気管支喘息などのアレルギー疾患も季節に関係あることが知られています。
漢方では自然現象を生理現象にあてはめ、自然のリズムと体のリズムが一致したとき健康が保たれるとし、自然に合わせて生きるのが養生の道と教えています。
漢方の古典「素問」では季節の生活法として就寝と起床を次のようにせよと説いてます。
「まず春は万物が栄え生まれる時なので、夜は遅く寝て朝早く起き散歩をしなさい」
「夏は草木が花咲き実る季節で、このような時は遅く寝て、早く起き太陽に当たって労働することを嫌ってはならない」
「秋は天の気が集まり、地の気も強く現れてくるので、鶏と同じように早寝早起きし徐々に秋の気に慣らしなさい」
「冬は水が凍りよい気も少なくなるので、早く寝てゆっくり起き、気持ちもあまり積極的にせず沈思黙考を心がけよ」
早寝早起きが健康法のように思われますがこちらの方が理に適ってるのではないでしょうか。
実際、血圧の上昇しやすい冬の寒い日に目が覚めてもすぐには起きず床で少しゆっくりしてから起きるほうが良いです。特に血圧の高い方はこれが脳卒中の予防にもなります。
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